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2度にわたって延期していた早池峰行きがやっと実現した。早池峰には学生時代と社会人になったばかりの頃を中心に4回ほど行っているが、夏に行くのは今回が初めて。高山植物が目的で計画した。特にミヤマアケボノソウが見てみたいのだが、2回も延期したのでどうだろうか。 8月23日 晴れ 朝8時過ぎに出発し、東北道をひたすら北上する。蒸し暑い日で北上しても一向に涼しくならない。福島までは先月来たばかりだが、そこから先が長い。このところ仕事が忙しく、特に昨日はいつもより帰宅が遅かったためかやや疲れぎみ。途中休憩をしながら花巻に着いたのは3時過ぎ。岳の大和坊さんに着いたのは4時近くだった。一風呂浴びた後、早池峰神社に登山の安全を祈願する。 登山の季節も終盤ということか、泊り合わせたのは登山目的一人と渓流釣りが目的の一家族だけ。床の間には早池峰神楽に使うお面が据えられていた。何年前から使っているのかわからないほど古いとのこと。 渓流の音を聞きながら8時には就寝。夜中に目が覚めて外を見ると、空は満点の星だった。 8月24日 晴れたり曇ったり 6時に朝食を済ませ、お弁当を受け取ってすぐに車で出発。登山口を目指す。小田越の少し先に車を停める。登山道入口で携帯トイレなるものを購入して(350円)登山開始。最初は樹林の中をゆるやに登っていく。カニコウモリ(ではなくてミミコウモリらしい)があちこちに群落を形成している。 30分ほどで高山帯に飛び出す。風が強く霧が次々に通過して明るくなったり暗くなったりを繰り返す。気が付けば辺りはナンブトウチソウの群落だ。 周りをヒラヒラと飛び回る小さな黒いチョウはベニヒカゲだ。 これはナガバノキタアザミか。 ナンブトラノオも沢山咲いている。イブキトラノオに比べて花穂が随分短い。 ウメバチソウも随分多い。 しばし霧が晴れて稜線が見える。 辺りには「バオバオ」と鳴きながらホシガラスが飛び回る。次から次へとハイマツの実を取っては岩の上で食べている。あまり人を恐れないようで結構近くまで来たところをパチリ。部分拡大する顔の大きさに不釣合いなほど大きな鋭い嘴とやはり大きな愛嬌のある目に思わず吹き出してしまう。 ホシガラスが食べたハイマツの実の残骸がこれ。上手に種をほじくり出している。 登り始めて2時間ほどで稜線に到達した。稜線は早くも初秋の雰囲気だ。ハンゴンソウとハクサンボウフウ?の群落が広がる。さて、目当てのミヤマアケボノウはというと、あるにはあったが残念ながら盛りは過ぎて、萎れかけた状態だった。 隣にはミヤマダイモンジソウも。 面白い形の花はミヤマホツツジ。 ガンジュアザミにはクジャクチョウが吸蜜に訪れていた。 岩に囲まれた快適な頂上では、結構な数の人が思い思いにくつろいでいた。時々霧が晴れると眼下に雄大な景色が広がる。 しばし頂上を楽しんだ後、来た道を下山する。急斜面を慎重に下る。遥か下の方に小田越の小屋が見える。 やがて樹林の中に入る。マイヅルソウの実も色付き始めている。 沢沿いではミソガワソウが咲いていた。花穂が重くて横向きになってしまっている。 ヨツバヒヨドリにはアサギマダラが集まっていた。 ゆっくり花々を楽しんで宿に帰ったのは3時半頃。今日も一風呂浴びた後、早池峰神社にお参りして無事登山のお礼をした。今夜は、早池峰に明日登るというご夫婦一組だけが同宿だった。 8月25日 6時過ぎに朝食。今日はまっすぐ家に帰るだけ。途中水沢まで一般道を走り、そこから東北道、首都高、東名道経由で帰宅したのは3時40分頃。ミヤマアケボノソウには少し遅れてしまったが、様々な花をゆっくりと観察できてよかった。ミヤアケボノウはまた次の機会を作るとしよう。
by yk837
| 2014-08-31 08:26
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